東京と田舎とどちらが消耗するか?

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先日、5月のブログを書き忘れたことに気がつき、しかも、6月も書き損ねるところだったので半ば強引に記事をひねり出したのですが。

そういえば、ちょい前に面白い記事を見つけたのでその記事の所感を書けば良かったなと。

まあ、書き直す時間があるなら、自分のコーポレートサイトのリニューアルくらいしろよって話なのですが。。。

 

さて、その面白い記事とはこちらです。

イケダハヤトは地方の冷飯の味を知らない

この記事を書いたブロガーさんのご友人(イケダハヤト氏)が、東京から地方に移住されたそうで、その紹介記事のようです。

「クリエイターは東京で消耗せずに田舎に移住しよう」という友人に対して、「いやいやそんなことはないよ東京がいいよ」って感じの内容なのですが。

まあ、これを読んでも多くの方は「ふーん、そうなんだー。」で終わってしまうと思います。

ですので、記事の中身をさらっと検証して、その後に、「じゃあ具体的にどうすればいいの?」ってところまで踏み込んでみようかと思います。

 

検証1 「地方と東京の情報格差は凄まじい、ネット時代だからこそ直接会う重要性」

当ブログの過去記事で書きましたように、田舎と都会の情報格差は皆さんが想像するより激しいです。

それは千葉という首都圏にある地域でも同様です。

過去記事を読んでもらえば、ご理解頂けると思いますので、これはまさに、その通りでしょうね。

 

検証2 「家賃や食費などの高コストが、東京に縛られるデメリット」

その前に田舎と地方での給与格差があります。

なので、これはあまりデメリットにならないかと思います。

とはいえ、給与の金額にそんなに差があるかというと、自分が周りの人の話から想像する限りではそれほどでもないように思いますし、むしろ意識の差だと思います。

感覚的というか、なんとなく無意識的に東京の方がコストがかかりそうな感じがするんですよね。

とくに、田舎にはない、おしゃれなモノや新しいモノはコストがかかりそうに見えるってのもあります。

(田舎の人はあんまし気にしないんですよ、そういうことを。)

自分なんかも身の回りにあるものは、ちょっと街に出てその辺を見渡せば、普通のスペックのモノばかりだったのですが、やっぱ田舎では目立ってしまうんですね。

結婚後、生活周りのものを充実させただけで『宝くじでも当たったの?』とか言われたこともありましたしね。

つまり、都会的な暮らし方は何となく高コストに見えるってことなのです。

逆に、都会にしかない激安品というものもありますから、暮らし方を工夫すれば「都会の方が金銭的にデメリット」とは別に思いません。

 

検証3 「イケダハヤトは、地方の冷や飯の味を知らない」

これはまさにそのとおりだと思います。

イケダハヤト氏は元々都会の「出」みたいですので、愛知県の田舎出身の自分なんかと違って「そもそも田舎ってこういうところ」を、知らないはずです。

都会と比較して、政治・経済・学術すべてにおいて重用・重視されない田舎。格差は開くばかりですが、そのことを住人はさほど気にせず、希にそれに不満を持つ人もいれど、それを変える力が地域全体としてない。

意識が高い人であれば高いほど不満に思うでしょうし、それに無理に慣れて開き直ってしまうと、ぬるま湯が適温になり、そのうち井の中の蛙状態となってしまうという恐ろしい世界。

確かに、イケダハヤト氏が考えているように地域住民や自治体と一緒に仕事をして、移住促進活動で盛り上げていこうというのも面白い試みだと思います。(ていうか、どこでもやってることですが。)

しかし、そもそも地方は人材という意味で圧倒的に都会よりも不利ですから、成果を出せる人材も少ない、つまりそういった試みも成果の出る可能性がそもそも低いのです。

全てが自分と同じスキルをもった人ではないわけで、むしろ、そうでない人の方が圧倒的に多いわけですから、まずは啓蒙活動から始めなければならないというのは非常に骨の折れることです。

そういうことが移住したときのウキウキワクワク感ですっ飛んでしまっているとすれば、やっぱり「地方の冷や飯の味を知らない」といわれても仕方ないかなと思います。

 

ただ、仕事はできますよね。

自分もそうですが、結婚する前までは夏になると車中泊しつつ日本全国を放浪したりなんかしてたのですが、旅行中に仕事の依頼があっても、その場でノートPCを広げれば対応できますからね。

イケダハヤト氏のように、クリエイターという仕事であればそれは可能ですから全く問題ないでしょう。

冷飯を食わされようとなんだろと、自分の仕事をきっちりこなす、という意味では地方だろうと関係はないことです。

 

検証4 (オマケ) 移住促進政策はうまくいっているのか

イケダハヤト氏のブログにはない話題でしたが、そもそも各自治体の移住促進はうまくいっているのか?というお話です。

恐らく、こういった人たちが頑張ることで一時的には若者を呼び込めると思いますが、それがいったい総数的にどれくらいの効果があるのか、そもそも移住者は定着しているのか、という話になってきます。

まあ最初のうちは、少し目立つことでもすればマスコミの目にとまって報道されたりすることもあるでしょう。

しかしそれは、自分の商売の宣伝にはなっても、自治体が期待するほどの地域活性化にはつながっていないはずです。

定年退職した夫婦でもいいから、とりあえず人が増えれば、若い人じゃなくてもいいじゃないか、みたいな感じで、結局、自治体も妥協することになっているような気がします。

つまり結果として、その田舎在住の商工業者に税金をばらまくだけで終わってるのが実態です。(または移住促進という部署を存続させるために税金を使うだけです。)

 

もちろん長い目で見る必要はあるのですが、そういった税金の使い方ではなく、移住した後の生活、地域とのつながりもフォローするようなやりかたでないと、きっとうまくいかないだろうと思います。

なぜなら、そこを移住者は一番、気にしているからです。

 

そもそも今どきの都会の若い人って、(自分は昔からそうですけど)、地域への愛着が薄いです。

その証拠に都会の人はけっこう引越とか当たり前のようにしてますよね、人によっては、1年ごとに引っ越している人もいますし、田舎のように住所をコロコロ変えることに抵抗を持つ人は少ないです。

とくに、イケダハヤト氏もそうですが、いわゆる「ノマド」なスタイルで、どこでも仕事ができることを売りにしている(?)人たちなわけですから、死ぬまで「定住」をしようと思って田舎に移住することは無いと思うんです。

そんな若い人たちですから、これは自分に合わないなと思ったら、あっという間にまた都会に戻ってしまうと思います。

 

提案1 田舎で消耗しないためには

一言で言えば、自分を取り巻く環境を変えようとしないことだと思います。

自分は愛知県の田舎出身ですから、田舎の物の見方の狭さというのは重々承知していました。

大人から子供までみんな一定の枠の中で物事を考えるので、一般と異なる考え方を親や友達の前で披露する場合は、非難されたり、バカにされないように気を遣うことは度々ありました。

つまり、田舎特有の「狭さ」というのは予め織り込み済みで移住しなければならないということで、ましてや、それに真っ向から立ち向かおうとしないことです。

子供の時より、大人になってからのほうが理論武装もできちるので周りに立ち向かえそうですが、そんあことはありません。田舎は理屈ではないですから。

そうすると、自ずと自己主張せず、ケンカせず、目立たず、格好付けず、生きていくのが、田舎ではベストな選択となります。

 

提案2 なんらかの明確で達成感を感じることのできる目的を持つ

例えば、家庭菜園をやりたい、とかでも良いのですが、それだとちょっと田舎暮らしの目的として弱い気もします。

田舎に来るには何か明確な目的を持った方が良いです。そして、それが達成できているかどうかの明確な判断基準があった方がよいかと思います。

なぜなら、やりたいことを田舎でやっているだけで済むなら良いのですが、田舎では必ず地域との接触・コミュニケーションが発生するからです。

例えば、過去に転職をしたことがある人で、こういうパターンの人はいなかいでしょうか?

『上司がとても嫌なヤツで、どうしてもソリが合わず、不条理に怒られてばかりだし、仕事が上達しても、この人の下でやっていたらスキルアップも出世も期待できないと思って転職した。』

しかし、例え嫌な上司がいても、仕事そのものが楽しければ、少しは我慢できるし、それに上司は変わるかもしれないので、それを考えたら転職するまでは考えなかったと思うんですよね。

それと同じで、「なんだか一部に嫌な人がいるけど、でも、自分はここに来て当初の目的は達成しているし、それが楽しくてここにいるんだから、まあいいだろう。」と思うことができるわけです。

そういった目的や具体的なビジョンがなく、なんとなく田舎暮らしは「エコ」だし、ちょっとした「ブーム」だし、「ロハス」な生活とか格好いいし、それになにより「楽しそう」だから田舎暮らしをはじめました、とか言うレベルだと、案外楽しくないことがたくさんあって「ガッカリ」するということは多々あるだろうなと思います。

提案3 別荘地か田舎の都市部に住む

当時の自分には、その発想がなかったのですが、田舎暮らしをしてみて、かなりベストに近い選択だろうなと思っているのが、この方法です。

ちなみに先ほどのイケダハヤト氏ですが、高知県は高知市の都心部に移住されたみたいですので、これなら大丈夫かなと思いました。

高知市は行ったことがありますが、地方の中核都市ですが自然もかなり豊富に残っていますし、ちょっと市外から出るとすぐにド田舎の風景が広がります。

それに市内中心部は、学生も住んでいたり、地価が高いので治安も良いですし変なトラブルもないだろうという安心感もあります。

地域活動も田舎のような強制参加ではないので、仕事を持っている人にとっては理想の環境だと思います。

田舎だと地域行事にはお金を払って免除という制度こそあれ、それを行使すると人手不足になるので激しく非難されますが、都会では一人二人いなくても行事はできますし、場合によっては住民でなく自治体が代行してくれます。

 

でも、これって大きなくくりで「地方への移住」ではあっても、田舎暮らしとは言えませんので、人によってはちょっと抵抗があるかもしれませんね。

じゃあ、何のためにそんな田舎でも都会でもない中途半端な場所に行くんだという事になりそうですからね。

 

ただ、イケダハヤト氏が言うように、『クリエイターとして東京にいたら「東京的なもの」しか作れない、だから地方という今までと異なる環境(外部要因)で自らの作品をレベルアップさせる』、という考え方も理解できます。

え? それなら袖ヶ浦でもいいんじゃないの?って思っちゃいますけどね。

まあ、首都圏をはるか離れて、その気配の欠片もない四国の高知ってところがまた良いんでしょうけどね。

確かに自分も1番目の大学時代に姫路で暮らしましたが、そこは地方の中核都市なだけあって、さすが都会だなあと思いましたね。(愛知県で言えば岡崎レベルですかね。千葉なら船橋?)

が、所詮「田舎の中心地」なんですよね。そこにいる人や雰囲気、利便性などの生活環境は実家の愛知と何ら変わらなかったです。

人で言えば、やっぱり「いい意味」で「変な人」がいないんですよね。

だとすれば、高知市も、その田舎の雰囲気を存分に感じることができるはずです。

 

ちなみに、田舎の都市部よりも、さらにベストなのは別荘地です。

さすがに地方の中核都市は田舎暮らしというには都会過ぎます。

田舎暮らしもしたいし、仕事もしたい人の場合、おそらく最強の選択肢ではないかと。

(じゃあ、なんでオマエがそうしなかったんだと言われそうですが、自分の場合は、妻の勤務先が袖ヶ浦・木更津近辺なのでそれが大きな理由です。でも、袖ヶ浦ならどっちも達成できると思いますけどね。)

で、別荘地ですが、ちょっと世界が違う気もするし、なにより土地も高いんじゃないの?という意見もありそうですが、調べる限り、そんなに驚くほど高いということはありません。

また、別荘地によっては管理費とかを聴取されるケースもあるので、なんだかやっぱり費用がかさむよね~、なんて思うかもしれませんが、逆に言えば地域の面倒なことを管理会社がやってくれるという意味ですので無駄ではありません。

なにより、別荘=セカンドハウスと考えるから贅沢なのであって、そこをメインの家にしてしまえばよいのです。

そう考えると、意外に高くないということに気が付くはずです。

 

提案4 オマケ 土地だけを買う

これはオマケです。

今回、袖ヶ浦に引っ越したことによって、歩いてコンビニやファミレスにも行ける、銀行も郵便局の本局も役所も近いし何をするにもほぼ不自由がない状態になりました。

ただ一つ難点は、唯一の趣味だったガーデニングが「ほぼ」できなくなった、つまり家に庭がほとんどないことです。

しかも、せっかく引っ越しする直前に近所の人に芝生の上手な刈り方を伝授されたのに、芝生を植える余裕すらありません。(当初は芝生を敷く予定だったのですが、スペース的に無理だと発覚。苦笑)

ガーデニングって家庭菜園みたいに何か実がなるものを作るわけでもないし、何が楽しいの?って思われそうですが、一言で言って「ものづくり」というか「芸術」なんです。

実利的なものではなく、それをすること自体が楽しいのです。

DIYとかの大工仕事の面白さもありますが、成長して常に一定でない植物をどう配置するか、どうしたら美しく見えるか、という意味での面白さでしょうか。

冬にはイルミネーションを入れたりして、眺めたりもしますが、それもまた楽しいですね。

悪気はないともうのですが田舎の近所の兄ちゃんに「いったい何のためにやってるの?」って真剣に聞かれたことがあって、「うぉ、まじか!?」 と思ったものです。笑

つまりは自己満足なのですが、田舎だとやっぱりこういうのを見て、アホかと思う人もいるでしょうし、目がチカチカするという人もいるかもしれません。(いや、さすがにいないか。苦笑)

 

というわけで、市街地に住んでいる人で田舎暮らしのリスクを避けながらそれを味わうのにオススメなのは、「山の中の安い土地」を買う、という方法です。

そうすれば、都会に住みながら週末には田舎暮らしのワンシーンくらいは体験することができます。

別に、そこに別荘を建てる必要はありません。

テントでもいいのです。

田舎の土地といっても分譲地とかにテントを貼ったらさすがにアホかと言われそうですが、山の中の土地ですから人目を気にすることもありません。

土地も、けっこう安いのでかなり面白いのではないかと思っていまして、そのうち時間を見つけて遊び用の土地を購入しようと思っています。

たまに、「このノートPC、ちょっと高いよなあ・・・。」っていうくらいの金額で山奥の土地が売ってたりしますからね。

 

ただし、リスクもありますので、よ~く調査してから山奥の土地は購入してくださいね。

その土地の木が倒れて隣の建造物を壊したとか、ゴミを不法投棄されたとか、大麻栽培されてたとか、誰かが自殺したとかいうケースもあったりしますので。。。

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